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世界はネコに支配されている。
そう言ったなら君は信じるかい?
いやいや決して誇大表現ではないから、間違ってもJAR○に訴えないでくれたまえ。
太古に地球を訪れた異性人ネコは、人知れず地球原産種に混じりながら、人類の発展に尽力してきたのさ。
それが証拠に古代エジプトのピラミッドは我々の指導で造られ、中国から日本に渡ったネコは平安王朝を築いたのだよ。
そして現代──我々は市井のネコに身をやつして、陰から平和を守るエージェントとして活躍している。
オレの名は(ΦωΦ)(ΦωΦ)7。もちろんコードネームだ。
MI6から秘密指令を受けて、地球の平和を守るのがオレの任務なのだ。
──その日、オレは上司であるMから新人エージェントを紹介された。
「え~、今日から君の手伝いをすることになったアオネ君だ」
淡々と説明するMの傍らには、童顔だが不遜な表情を浮かべる眼鏡ッ娘が立っていた。
「アオネだよ。よろしくな」
「ニャンド。ジェームス・ニャンド」
潔い自己紹介。エージェントに肩書きなどいらない。実力で勝負する世界に身を置くオレには、冗長な自己紹介など不要なのだ。
「黒猫のヌコリンだろ、6丁目の?」
「それは世を偽る隠れ蓑。コードネームは(ΦωΦ)(ΦωΦ)7だニャ」
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