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理美がはっきりと賢一を男として意識した
のはいつだったのだろう。
彼女が二年生の夏休み、賢一が親しい
何人かと湘南の海の家にアルバイトに行く
ことは聞いていたが、ある日、自宅に
呼び出しの電話がかかってきた。
「理美。」
「はい。」
「お前の自宅、横浜だよな。」
「そうです。」
「なら鵠沼海岸に来い。」
「え?」
「鵠沼海岸駅で下りて、海岸に出て、一番
江ノ島に近い海の家だ。」
「わかりました。」
「水着持って来いよ。」
「…はい。」
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