猫のいない日
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猫のいない日
朝の五時半、ピピピピ、とアラームの鳴る音で目を覚ます。 ボロボロのカーテンを開けても、部屋はまだ薄暗い。 太陽はまだ地平線の向こうで、惰眠を貪っているのだろう。 猫の餌の支度をしなくちゃな、と思ったが、思い直して落ち込む。 うちにはいま、猫がいない。 ペットの猫、バロンがいなくなって二週間、まだ慣れないもんだな。 手にとった缶詰めを棚に戻し、泣きそうになるのをこらえる。
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