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そして政宗。
仏頂面で無愛想で、怒りっぽくてケンカっ早くて。
でも実は誰よりも仲間思いの、強くて優しいリーダー。僕を助けるために、プライドを捨てて身を投げ出してくれた。
銀次もシゲルも蛍も、みんなみんな大好きだ。他愛もない話をして笑い合える仲間。たまにはケンカもするけど、いつの間にか仲直りしてる。大切な大切な仲間。だから欠かさず集会に行ってたんだ。
「サシャに会うことを諦めるっていうんなら、あんたは元の世界に戻るだけよ。記憶もそのまんま。ただし、サシャには会えない、永遠に」
サシャ。
僕のヒーロー。
あんなカッコいい音楽があるなんて、僕はそれまでちっとも知らなかった。何も考えずに、ただひたすら音楽に没頭することが、あんなにも素晴らしいものだったなんて。ドキドキして、わくわくして、心と体が音楽と一体化する。一体化できるのは自分にとってサシャの音だけだ。
どちらも、かけがえのない宝物。選べる筈などない。
雅は泣きそうな顔でおはぎ猫を見た。おはぎ猫は更に目を細めた。
「さっきも言ったけど、浮遊霊になると、いずれはすべて忘れちゃうからね。だから、選びなさい。
あんたはどうしたい?」
(ФωФ)
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