三毛猫に恋したオレ、

気まぐれなんです

入学式の日。

オレは校内のベンチで、眠っている女の子を
見付けた。

遠目だから顔はよく見えない。

先輩かな？

緊張していたということもあり、オレは深く
考えずに昇降口へと向かった。

入学式が終わり、教室へと戻る。

…友達、できるかな。

オレは一人暮らしをして遠いこの高校へ通う
ため、同じ中学出身の生徒が一人もいない。

不安を隠すことができずソワソワしながら
教室を見渡すと、空いた隣の席が目に入った。

入学式をサボるなんてことはないだろうし…
休み、か？

一人でグルグルとそんなことを考えていると、
担任の発案により自己紹介が始まった。