第1章

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「いっつも冷たいよなぁ、茂波実ちゃん」 出逢いはそう、ちょうど18年前。茂波実ちゃんが2歳の時。偶然行った公園で、茂波実ちゃんに出会った。 「あしょぼ」 俺の弟の二雄が茂波実ちゃんに声をかけたのだ。 「うん」 俺も交ざることにした。 「茂波実」 そんな珍しい名前誰が忘れるだろうか。 「優理」 そう呼ばれていた茂波実ちゃんの連れ。顔は似ていないが、同じリュックだった。 ピンクのリュックの優理と紫のリュックの茂波実。珍しい名前だったからか、覚えていた。そして、その時思ったんだ。僕はいつかこの子と結婚するかもって。 「ねぇ、優理ちゃんは元気」 茂波実ちゃんにそう聞いてみた。
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