猫集会

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 「ええぃ、埒があかんニャー。」  いきなり、凄くドスの効いたダミ声が大きく響いた。  そして丸々と肥えた巨体をしたどら猫が立ち上がり、周りを見渡しながら喋り出す。  「このまま議論しても終わらない、立候補を募るのニャー。」  「立候補?」  「そうだニャー、こういう時はリーダーシップのある奴がやった方が話は進む。」  ご尤もな意見であると思う。  だがしかし、ーー  「それこそ無理でわニャーか?」  「ニャんだと!?」  「俺達は気まぐれな性格なんだぜ。自由気ままに生きているのに、自分からリーダーをしようとするなんて奴はいないよ。」  「そうだな、そういうのは群れをなしている犬やネズミがやることだろう。」  確かに。  しかし、それでもどら猫は不服とばかりに、  「猫科の動物だって、ライオンとかは群れで暮らしているでわニャーか!」  と言った。  それでも周りの猫達も、  「しかし、俺らはそういった暮らしをしてニャいだろう。」  と言う。  それを聞いたどら猫は、わなわなと震えだした。  そうとう怒っているな。  「それにさー、ぶっちゃけて言うと面倒くさいニャー。」  「そうそう。」  うわー、言っちゃったよ。
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