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医師の病理鑑定では、心筋梗塞と
断定された。
それまでは、いたって元気だったという。
そんな時に、隆の父達三(たつぞう)
母親の美智子(みちこ)
姉の里見(さとみ)の怪談家族が到着した。
叔母が、喜びながら出迎えた。
既に、葬儀の準備は進んでいる。
隆が二通目のメールを開くと、
衝撃が走った。
(メールには呪いが架けられています、
3日以内に配信して下さい。
・・・ミドリコ)
「僕にも、呪いのメールが!」
スマホを持つ手が、小刻みに震える。
「まさか、自分に来るとは!
ミドリコ・・・一体誰なんだ?」
一瞬、頭が真っ白になってしまう。
過去に父から聴いた事がある、
呪いのメールを受け取った者は、
3日以内に配信しないと命を失う。
鮮明に記憶の片隅に残る言葉。
「どうしたら・・・」
今までの暑さが吹き飛び、
逆に背中を悪寒が走る。
配信すべきか、けれども送信すれば
家族が目茶苦茶になってしまうだろう。
親も姉も大好きだ!
絶対メールは出来ない。
けれども、送信しないと僕の生命が・・。
タイムリミットは3日、どうしたら。
「そうだ!ネットで検索を、
解決方法があるかも」
早速、ネットのポータルサイトを
開いた途端、メールを着信した。
(解決方法は、白装束姿に頭部に一本の
蝋燭を縛り、近くの清明神社に行く。
そして、五寸釘で藁人形を御神木に
打ち付ける事。
・・・ミドリコ)
送信主はミドリコ、そもそも不思議なのは
何故、僕のメールアドレスを?」
隆のアドレスは、家族も知らない筈。
「直接くるなんて・・・おかしい!」
思わず首を傾げたのだが、
けれども今は考えている暇は無い。
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