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藍ちゃんからのカウントダウンパーティーの誘いを断り、1人で新しい年を迎えた。
私のベッドにも部屋にも、どこを探しても浩太郎の香りはもう欠片もない。
大人になってから1人を寂しいと感じた事は少なかったはずなのに、浩太郎が私の世界から消えた日から暗闇にいるみたいに寂しくなった。
何をしていてもふと浩太郎の顔が浮かんで、『響』私をそう呼ぶ声が聞こえる気がしておかしくなりそうだった。
お正月も4日を過ぎた頃、お母さんから電話がきて渋々実家に向かった。
「ただいま…」
「響、具合でも悪かったの?」
「うん、ちょっとね…」
「三が日に来ないからどうしたのかと思ったわよ」
「あぁ…ごめんなさい」
「これから、竹内さんの家にこれ届けに行くから響も一緒に来なさいよ。小春ちゃんも来てるみたいよ」
「え…いいよ、私は」
「何言ってるのよ、ちゃんと新年のご挨拶くらいしなさい」
お母さんの強引な所は昔から変わっていないな、と頭の片隅で思いながら、浩太郎がいない事を密かに願った。
どんな顔をして会えばいいのか解らない。
最後に見た浩太郎の後ろ姿が、私には泣いているように見えたのは…どうしてなんだろう。
そこまで考えて、やめた。
もういい加減、私も前に進まなきゃダメだ。
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