平安異譚  激闘 扇川原の巻 序章

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弓月丸 雷禅邸の竹林にて 矢を作り補充しています。 まあ こればかりは 弓が神器の弓(月光)使うとなっても 矢がなければ どうにもならぬゆえ。 また 力童丸は 力童丸で 白銀の鎚 白夜を 使いこなすため 何度も何度も 振り回しては 試行錯誤してます。 そして 雷禅 美鈴夫妻は 此度の戦に 美鈴御前を 連れて行けという 三位の言葉に はて いかにして美鈴御前 安全を確保しつつ 連れて行くかと 議論中。 「雷禅殿、私は、大丈夫ですよ、お守り頂かなくとも」 「いや、しかし、さて。白雲は持って行くとして、お主を守るもの?」 いろいろ話し合っているうちに 雷禅「さすれば、正親門近くに、陰陽師たちに結界を張ってもらい、そこにて加勢必要な時まで待機しては?」 「いえ、川原まで行きますよ、私。」 「わかった。ならば、この守り刀をそなたに渡しておくゆえ 小太刀の様に使うがよい。ただし、わしが危険と感じたら、すぐに正親門まで退くと約束じゃからな。」 なるほど 美鈴御前 元々 小太刀の使い手だし。 三位からの守り刀が あれば そうそう 危険でもないと 雷禅考えましたね。 雷禅 手下の侍に 書状を持たせて 陰陽寮の頭 宅へ行かせて。 正親門に 結界を張ってもらうことを要請し。 さて いろいろと準備を整えた 雷禅たち ついに 次の朝をむかえました。 いよいよ 出立となります。
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