桜日和

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そしてそこに、腰をおろした。 辺り一面、桜色。 その桜色に包まれ見上げる空は、まるで近いうちに訪れるであろう天国のようで。 そしてそれは、私の中の少しの不安をそっと拭ってくれたようだった。 「あれ……こゆき?」 晃太郎が目を覚まし、わたしを探す。 わたしは小さく、こっちよと返事をした。 「こゆき、いつの間に。」 見上げた晃太郎がわたしを見つけて。 わたしたちは笑いあった。 「うん。こゆきの居る景色も悪くないね。色が白いからよく似合う。」  
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