16人が本棚に入れています
本棚に追加
/18ページ
三代目のたまえさんはクールなおすましや。
大好きなおやつを見せても、「仕方ないわね。そんなにかまってほしいなら食べてあげてもよくてよ?」としゃなりしゃなり。
意地汚いくらい食べることが大好きなおデブちゃん。しかも不細工という、およそ気取りやさんにはミスマッチの猫だった。
残念ながら、事故や病気で二代目と三代目のたまえさんは短命で、今、現役の四代目のたまえさんは番犬ならぬ番猫。
私がおばあちゃんの家へ行くと、必ず玄関先で出迎えられる。
「おばあちゃんに会いにきました」と挨拶して、ニャアと機嫌よく返事があれば入ってよしの合図。
そして、しっぽをピンと立てて、ついてこいとばかりに案内役をかって出るのだ。
おばあちゃんに不審者は近づけまいとするかのように。
最初のコメントを投稿しよう!