迷い猫が最後に伝えたかったこと

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私は、部屋に戻り 机の上にプランターを戻す すると、ミルクがまた、 そのプランターの上に乗った 「好きな人がお花が好きなんだって それくらいしか、分かんなかったよ」 そう言うと ミルクは首をかしげた 「……好きな人か、いいよね 私もねこのプランター、 好きな子からもらったんだよ、小さい頃 その時、私は幼稚園の年長で 同じクラスのその子が 持ってきてくれたんだよ」 「にゃー」 「花は、ずっと育ててたけど 最近枯れちゃって…このプランターが これ以上ベランダで 陽にあたったら色褪せそうで これで育てるのやめたけど」 ミルクは、きょとんとしている 「初恋ってさ、ひきずるものだよね」 「にゃー」 「てか、何にも収穫ないよー 君の目的は何なの」 「にゃー」 ミルクはやっぱり鳴くだけで 結局、何もわからなかった
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