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「……」
「彼女と離れたくないっていう気持ちはわかるけどな」
教授は俺の迷いの根源を簡単に的中させた。
「…俺らにとっての一年って、長いですから」
「俺にとっての一年なんてあっという間だけどな。
ま、十九歳の若造にとって、一年離れるっていうのはしんどいか」
俯き加減に黙り込むと、教授は苦笑いして続けた。
「受かったらその時考えればいいよ。
返事が曖昧なのは心のどこかで行きたいっていう気持ちがあるからだろ?
最悪断ればいいんだし、そう難しく考えなくていいから。
最後はお前が決めていい」
教授はそう言うと、資料とパンフレットを差し出した。
「読んでみろ。
お前が学びたいカリキュラムが揃ってる。
たくさん悩め。
いい報告が聞けることを楽しみにしているよ」
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