貫いた嘘と真実② 

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「研究、頑張れよ」 教授はそう言うと、教室を出て行った。 その後ろ姿を眺めながら、大きなため息を吐いた。 「怜…すごいじゃない」 背後から澄んだような声が聞こえた。 しまったと思う。 「美桜…」 振り返ると、美桜が満面の笑みを浮かべて立っていた。 「今の話、本当なの? 交換留学って…選出されるだけでもすごいことなのよ。 受けるべきよ! 向こうにいる時から言っていたじゃない。 アメリカの大学に行きたいって」
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