貫いた嘘と真実③

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『お前どこにいんだよ!? もうすぐ約束の時間だぞ! 早く来いって!』 クソ……時間がない。 「…わかった。ごめん」 待ちたい気持ちを我慢して、再びタクシーに乗り込んだ。 結局、打ち合わせには間に合うことができたが、肝心の彼女からの応答は一切なかった。 その事実に頭を抱えながらも、締め切りは刻一刻と迫ってくる。 それからも空いた時間を見つけ、電話やメールを発信し続けたが、やっぱり返事はなかった。 彼女は電源を切っているようだった。 こんなことなら、葉瑠の友達の連絡先を聞いておくべきだった。 連絡がないとか、そんな小さなことで君を責めたりしない。 葉瑠が無事でいてくれたらそれでいい。 会えなくてもいい。 せめて、声だけは聞かせてくれ。
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