貫いた嘘と真実③

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「…疲れた」 夢とうつつの間をぼんやりとさ迷いながら、手の甲で瞼を隠す。 長らく見ていないせいか、今にも消えて無くなりそうな彼女の笑顔を思い浮かべる。 アメリカで一度電話してから、葉瑠とは音信不通のままだ。 「クソ…」 せっかく研究から解放されたというのに、今度は寝込むことになるなんて。 いざという時に使えない身体にうんざりする。 「会いてぇな…」 音のない寝室にそれはこぼれた。 ───────葉瑠に逢いたい。
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