貫いた嘘と真実③

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深い眠りにつきたくて、再び目を閉じたその時、それを阻止するかのようにインターホンが鳴った。 「おい、怜斗! いるんだろ!?」 ドアを叩く激しい音は一気に眠気を覚ませた。 面倒くさいと思いながら、何とか身体を起こすと、ドアの前で声を張り上げるその男を迎え入れた。 「敦、近所迷惑だからやめろ。 今何時だと思ってんの?まだ朝の…」 「受かったんだよ!」 「は?」 「だから交換留学! お前に決まったんだよ!」 「……え?」 「やったな怜斗! すげぇ倍率だったんだぞ! おめでとう!」 正式な合格通知が届いたのはその後だった。
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