貫いた嘘と真実③

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「ふざけるな…! 憎いのは俺だろ!? なんで…なんで、葉瑠なんだよ…」 烈火のように噴き上がる怒りが心臓を唸る。 怒りで体が震えるとはこういうことなのかもしれない。 「そんなの決まってるじゃない。 彼女は怜にとってかけがえのない大切な人だからよ。 あの子を傷つけることが怜を苦しめることになるもの」 狂気に満ちた怒りは殺意に似た感情だった。 それほどまでに、葉瑠を非道なやり方で陥れたこの女が憎い。 「…でも、私はまだ何もしていないわ」 その言葉に、目を見張った。 悪魔だと思った。 この女は悪の塊でしかない。
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