貫いた嘘と真実③

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海外研修へ向かう日、葉瑠が空港まで見送りに来てくれた。 「無事に帰って来てね」と、不安そうに見つめる彼女にためらいなくキスをした。 「帰国したら真っ先に連絡する。 会いに行けないのが残念だけど…」 「ううん、いいの。 私が会いに行けばいいから。 ……会いに行かせて?」 「……ありがとう葉瑠。 帰ってきたら、真っ先に会いに来て」 「うん!」 顔をくしゃくしゃにして、彼女が笑った。 俺は彼女の姿が見えなくなるまで手を振った。 それが彼女の笑顔を見た最後になるとは知らずに。
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