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海外研修へ向かう日、葉瑠が空港まで見送りに来てくれた。
「無事に帰って来てね」と、不安そうに見つめる彼女にためらいなくキスをした。
「帰国したら真っ先に連絡する。
会いに行けないのが残念だけど…」
「ううん、いいの。
私が会いに行けばいいから。
……会いに行かせて?」
「……ありがとう葉瑠。
帰ってきたら、真っ先に会いに来て」
「うん!」
顔をくしゃくしゃにして、彼女が笑った。
俺は彼女の姿が見えなくなるまで手を振った。
それが彼女の笑顔を見た最後になるとは知らずに。
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