貫いた嘘と真実③

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現地に着いて二日目、葉瑠に電話をかけた。 嬉しそうな声が受話器越しに伝わってくる。 それから一週間が過ぎた頃、葉瑠の声が聞きたくなってもう一度電話をかけた。 …だけど、繋がらない。 研究メンバーと毎日のように遅くまで作業に没頭していたせいか、ここにきて疲れがピークにきていた。 そんな時は、葉瑠の声を聞くだけで頑張れるのに。 彼女が持つパワーは、まるで魔法のようだと思う。 結局、葉瑠の声は聞くことができないまま残りの研修を終え、締め切りに向けて最終の仕上げが待っていた。 成田に着いた瞬間、すぐに彼女に電話をかけた。 だけど、また繋がらなかった。 彼女も忙しいのかもしれない。 とりあえずはメールで帰国したことを伝えたけれど、返事はなかった。
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