貫いた嘘と真実③

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無意識に閉め忘れていた自分を責める。 俺にも責任はあるが、勝手に部屋に上がり込む美桜の神経を疑わずにはいられない。 「だからって勝手に入んなよ。 早く出て行けって」 美桜を腕を無理やり引っ張って玄関の外へ追い払うと、ドアを背にして深くため息を吐いた。 「ちょっと、怜! これから大事な打ち合わせがあるのよ。 今日しか日程が合わないからって、前もって決めたことでしょ? 遅れたらまずいわ」 美桜の声が、ドア越しに響く。 「少しは時間あるだろ。 俺、葉瑠の家に寄りたいから先に向かってて」 「……またあの子? そんなことに時間をかける暇があるの? 間に合わなかったら…」 「美桜に関係ないだろ。 ……なぁ、俺がシャワー浴びている時、誰か来なかったか? 人の声が聞こえたような気がしたんだけど」 「さぁ?私が電話していたからその声じゃない?」 やっぱり、俺の気のせいだったのか…。
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