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昼休みに飲み物を買いに教室を出ていくと、聞き覚えのある声に呼び止められた。
「……あ、昨日はどうも」
胡桃沢さんだ。
外見も声も目立つ人なので、あっという間に、周りにいた女子の注目の的。
私の包帯を見て、胡桃沢さんが顔をしかめた。
「やっぱり手首、ひどかったんだ! いったそー! 」
この人、テンション高いな。
私とはまるで違うタイプだ。
「直ぐに保健室で処置をしていたので、治りは早いみたいです、ありがとうごさいました」
ペコリとお辞儀をし、そのまま自販機の方へ向かおうとした。
入学して間もないのに、女子の間で変な噂になるのが嫌だったから。
それなのに、
「待てって! まだ話あるんだから」
怪我していない方の手首を、胡桃沢さんに掴まれてしまう。
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