第一章 誘わないで

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「……演劇部?」 「そう演劇部」 「……」 想定外の回答だった。 そもそも、この城北高校にそんなマイナーな部活あったんだ? 「俺、二年商業科の胡桃沢(くるみざわ)仁。演劇部の部長やってる」 部長……。これもまた意外。 一見、軽そうなのにそんな責任あることするのか。 「でも、何で私を?」 突然、演劇部に私を誘うワケがわからない。私の訝しい視線を受けても、胡桃沢さんが迷いを見せずに答えた。 「声と、顔が向いてるからだよ」
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