第一章 誘わないで

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ちょっと怖そうな担任の内田先生が、新入生を体育館から教室へと誘導。 「あの先生、いかにも体育会系よね」 「自己紹介で体育と水泳部の顧問って言ってたじゃん」 男子より女子が多い高校だけに、若い内田先生は既に注目の的だった。 ……そっか。 担任は水泳部の顧問なのか。 「ねぇ、円香は水泳部に入らないの?」   階段を昇っていると、同中だったユマに声をかけられた。 「あ、うん。もう水泳はしない。ここでは何しよっかなぁ」 「えー、もったいなっ! 中三の頃までバリバリ泳いでたじゃん! 体の不調?」 「そんなんじゃないよ。ユマは何に入るの?」 「私はもうテニス部って決めてるんだ」 「ユマ、確か中学の時はバドミントン部だったよね?」 「そう、この城北にはないから」 「あー……」 話しながら、踊り場の窓から見えたプールに、一瞬、目を奪われる。 凄くキレイなプールだった。
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