第一章 誘わないで

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「……っ……」 「……おい、大丈夫か」 咄嗟に手はついたものの、わりかし派手に打ち身をし、色んなところを擦りむいてしまっていた。 「……血出てるじゃん」 その上級生が言うように、膝と掌、そして手首の皮が剥けて血が滲み出ている。 擦り傷はさほど酷くなかったけど、捻挫でもしたのか、手首はズキン、と痛みが走った。 「保健室、すぐ下にあるよ」 上級生が私に手を貸してくれた。
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