1人が本棚に入れています
本棚に追加
/19ページ
僕「………。」
友「おいおい。今日は珍しく元気ないじゃないか。昨日勇者に会ったんだろ?」
僕「……うん。」
友「なら、どうして覇気がない。剣の握りも、構えにも力が入ってないぞ。」
僕「強かったんだ。」
友「あ?」
僕「勇者も、戦士のお兄ちゃんも僧侶のお姉ちゃんや魔法使いの女の子も、みんな強くなってたんだ。」
友「そりゃお前、強くなきゃ魔王倒しに旅しないだろ。お前まさか、戦ったのか?」
僕「うん。勇者を待って外で素振りしてたら声かけられて。特訓受けてたんだけど、目で追いつくのが精一杯で。……誰にも勝てなかったよ。」
友「で、落ち込むと。」
僕「うん。……駄目だよね。こんなんでウジウジしてたら。勇者は、どんなときでも涼しい顔をしてたから……。」
友「バーカ。今日は休め。」
僕「え?」
友「お前はそれでいいんだ。勇者を目指すのをやめない限り、な。」
僕「で、でも。」
友「いいから休めって。喝、入れられたいか?(ベキボキ」
僕「ヒェッ。」
最初のコメントを投稿しよう!