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蘭華が検査ということは、自分には何か他に疑いのある病気があるのかもしれないと克昭は感じた。
それでも蘭華がいてくれるなら大丈夫だと、安心する自分がいることにも気づく。
「俺、他に悪いところあるんかな・・・?」
「俺が見た感じでは大丈夫だとは思う。でも、俺が安心したいから、自分の目で確かめたい。俺が隅々まで確かめる。」
安心したいというのはわかったけれど、蘭華が確かめる・・・?
「蘭華が検査してくれんの?」
「あーそっか。今回の克昭の手術したの俺なんだ。それで克昭が退院するまで克昭の担当医でもあって、臨時でここの病院に勤務することになったんだよ。」
全てにおいて蘭華は俺の主治医だと、心も身体も全て蘭華には晒しているように思う。
蘭華だからこそ嫌だとは思えてなく、寧ろこのまま俺の全てを知り尽くしてほしいし、蘭華の全てを知ってもっと深いところで繋がっていたい。
「蘭華になら全部見られてもいいや。それより、蘭華は手術も出来たのか。なんか凄いな。俺なんて何も出来ない。」
「退院したらやりたいこと見つけて挑戦したらいいよ。」
こんな凄いやつが恋人だということに克昭は自分のことのように嬉しくなった。
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