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家の前で克昭とそれぞれの家に入っていき、俺は自分の勉強をし始める。 帰ってからの夕食までの時間とお風呂の時間を除いた寝るまでの時間。 あと1年通うことは俺には出来ないから確実に受からなければならない。 それでも今までテストは手を抜いていただけであり、どの程度の難易度である試験内容かはわからないが、出来ないわけでもないため精一杯の努力をするだけだ。 次の日も、その次の日も同じように放課後になれば2人に教えていく。 金曜日のお昼の時間に壱那に聞かれる。 「明日うちに来ない?」 「土日も教える約束してるから、時間が取れたら連絡するよ。」 俺の答えに暗くなっていく壱那にごめんと心の中で謝った。 放課後同じように2人に教えていきながら、そろそろ荷物も纏め始めなければと思う。 年明けには克昭も入試が待っているはずで、来月からは俺は教えてあげることも出来ないのだ。 克昭への思いに気づかなければきっと俺も克昭と同じ大学を迷わず受けていただろう。 「霧留、これなんでこうなの?」 「これは────。」 克昭は蘭華が宗佑に教える姿を見ながら、やっぱり蘭華が一緒にいるのは落ち着くと実感していた。
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