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日本を発つ日まで1ヶ月を切っているにも関わらず俺は誰一人としてアメリカ行きを言えないでいた。 本当なら壱那には話しておくべきなのかもしれないけれど、身体の関係を持ってから言えない自分がいる。 「意外と霧留も話しやすいね。連絡先交換しない?」 「いいけど、俺、この番号近いうちに解約するかもしれないよ。」 芳村でもアメリカに行くから海外でも使える機種に変更する可能性があるとは言えなかった。 それに克昭とは連絡をとり続けるつもりはないため、番号ごと変えてしまうのが一番だと思い、解約して新しい機種を新規で買おうかと考えている。 「変わったらまた新しい番号とかメールでもいいから送ってくれたらいいよ。」 「わかった。」 そう言って俺は仕方ないと諦め、芳村と番号とアドレスの交換をした。 家に帰ってからも本当に芳村に連絡先を教えてよかったのかと悩んだけれど、結局はどっちにしたって自分と克昭が幼馴染という枠から外れることはないのだ。 次の日克昭に勉強を教えるために克昭の部屋に来た蘭華はドアを開けて克昭と放課後話し掛けていた女の子が一緒に寝ているのを見てしまう。 蘭華はそっとドアを閉めて家には帰らず壱那に連絡を入れた。
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