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影ではなく実際に抱き合いながら寝ている姿を見てしまうと胸が張り裂けそうになった。 手が早いとは聞いていたけれど、ここまでとは思わなかった蘭華はあれはきっと行為の後の姿だとどこか確信してしまう。 壱那には今日行くとしか連絡を入れていない蘭華は気持ちを落ち着けてから行こうと近くにある公園へと入りベンチに腰を下ろした。 「何が土日も勉強教えろ、だよ・・・。大学行く気がないなら最初から希望しなきゃいいんだ。」 雲ひとつ無い青空を見上げ、追試の勉強を教える期間がまだ2週間もあるのかと憂鬱な気持ちになった。 俺は克昭に一言メッセージを送ると、ベンチから立ち上がり大きく深呼吸をしてから壱那の家へと向かう。 自分の部屋で目を覚ました克昭は隣に眠る女子を見て、早く帰ってもらわなければと思った。 昨日の放課後、告白されて付き合うことになり、そのまま自分の家へと連れ帰って一通りのことをしたのだと思い出す。 それなりに可愛いと思ったから告白されて受け入れたのだ。 しかし今日は先約があって受験生ではない優奈がいても、優奈が面白くもないだろうと思う。 時間を確認すると9時半を回っていて、少し寝すぎたかと克昭は起きることにした。
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