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部屋に散らばった服を着て、朝食を取りに1階へと降りていく。
探しても朝食になりそうなものはなくて、優奈を家に送った時にでも買ってから蘭華に連絡を入れようと思った。
部屋に戻ると優奈はしっかりと服も着て起きていて、俺を見るなり頬を染める。
そんな姿に可愛いと思っている自分がいて、後輩もたまにはいいなと思う克昭だった。
「身体大丈夫?送っていくよ。」
「はい。」
緊張しているのか口数はまだ少ないけれど、そんな優奈も可愛いと思う。
携帯と財布を持って家を出て優奈に家までは大丈夫と言われるけれど、毎回克昭は家まで彼女を送り届けることにしているため、今回も家まで行くことにした。
どこかそわそわしている優奈が気にはなったけれど、家の前まで来て玄関のドアを開けようとした時、中から鬼のような形相で父親らしき人が飛び出してきたことに克昭は驚く。
昨日の帰りに家に泊まるという電話を入れるように言って、電話をしたはずなのにこの状況はどういうことだろう。
「優奈!今までどこにいたんだ!?連絡ひとつしないで、こんな時間まで・・・どれだけ心配したと思ってる。お前か!うちの子に何をした!?2度と優奈には近づくな!」
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