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俺が言った名前に驚いた顔をして壱那が振り向いた。 慌てて携帯に入力していく壱那を見ておかしくて笑えてくる。 「むぅ。そんなに笑わなくていいじゃん。」 「壱那がいてくれてよかったよ。俺ひとりだったらとっくにどうにかなってた。ありがとう。」 その時俺の携帯にメッセージが入る。 相手は最近連絡先を交換した芳村で、明日時間があるなら勉強を教えてほしいという内容だった。 「どうしたの?」 俺が携帯の画面とにらめっこをして唸っていると、入力を終えたのか壱那が聞いてくる。 「放課後、克昭と一緒に勉強教えてるもうひとりから連絡あって、わからないとこあるから明日教えてほしいって。」 「あの人ね。俺中学一緒だったよ。ここ呼んでもいいよ?」 首を傾げる壱那に説明すると、なるほど、と頷いて提案をされた。 「じゃあ、壱那と受験勉強することになってるからって話していい?」 「いいよ。時間も任せる。俺待ってるだけだし。」 いいと言ってくれた壱那にありがとうと言って、芳村にメッセージを返す。 しばらくして彼女も一緒でいい?とのメッセージに壱那に聞くといいと言ってくれたため、大丈夫と返信した。
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