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しばらくして、飲み物を持って部屋に戻ってきた克昭がベッドに寄りかかるようにして床に腰を下ろす。 ペットボトルの水を渡されて、身を起こして少し口へ流し込む。 「蘭華とこうしてゆっくりするのも久しぶりな気がする。なぁ、蘭華、何か悩みでもあるのか?俺じゃ役に立たないと思うけど、言えるようになったらでいいから話して。大人になっても蘭華とは一緒にいたいからさ。」 ごめん、克昭・・・、それは無理なんだよ。 今の俺だといつか克昭に酷いことをしてしまいそうだから。 克昭に侮蔑だけはされたくない・・・。 それでも言ってくれた言葉は嬉しくて涙が溢れそうになった。 今の俺の最大の悩みは克昭だけには相談できることじゃないんだ。 ごめんね・・・。 「・・・うん。」 たった一言を返すのが精一杯だった。 「俺、ここにいるから。少し寝てろ。教科書借りていいか?俺、勉強しなきゃ・・・。」 「うん・・・、適当に使って。」 俺が具合が悪くてあまり話せないと思ったのかはわからないけれど、同じ部屋で勉強をすると言う克昭を無理に帰すことは出来なかった。 克昭が近くにいる・・・それだけでも緊張するのに、同じ部屋にいたら眠れるわけがない。
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