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「おい、隆二。こんなところで寝たら風邪ひくぞ」
「あ~…もうダメ…」
飲み始めて一時間も経たない頃。
先にフェードアウトしたのは隆二だ。
床にへばりついたまま、ビクともしない。
泥酔する隆二を眺めながら、盛大なため息を吐いた。
「飲み過ぎなんだよ…」
浴びるように飲みやがって。
明日起きれんのか?
と思いつつも、爆睡する隆二にタオルケットをかけてやる。
幸せそうに眠る隆二を見て、フッと笑みがこぼれた。
簡単に片づけに入ろうとしたその時、ふと、テーブルの上に置かれたキラリと光る指輪が視界に入った。
その指輪をそっと手に取ると、同時に、あの日の映像がじわじわと浮かび上がる。
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