貫いた嘘と真実④ 

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『…ご苦労様、怜』 すべてを終えた俺に向けて、美桜は最後まで惨酷な言葉を突きつけた。 『…本当の私の目的はあなたの手で彼女を傷つけることだった。 最後まで私の罠に引っかかるなんて、どこまでも優しくて、愚かな人…』 美桜は最後の最後まで罠を仕掛けていた。 彼女を傷つける選択をした俺に待っていたのは最悪な結末。 すべてを悟った時、深々と地面にうなだれた。それ以上俯けないほどに。 『……葉…瑠』 青ざめた顔をして、ビクともしない俺は、今にも死んでいくかのように打ちのめされていた。 『ごめん…葉瑠………ごめんっ…』 何度も、そう言いながら。 美桜の目的は俺の手で彼女を傷つけること。 俺の手で彼女を汚すこと。 俺は最後まで、美桜のシナリオ通りに動いていたのだ。 彼女を守る選択をした俺は、結果彼女を傷つけ、俺自身を絶望に追い込んだ。 それが美桜の望みだった。
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