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先程の出来事がフラッシュバックする。
高校生の悲しそうな、それでいて怒るような、そんな表情。
「…俺だってぽっと出のクセに、何を偉そうに」
後悔していた。
巻き込みたくなかったとはいえ、浅はかすぎる物言いに自己嫌悪である。
「言い過ぎた…って顔だな」
後ろから差し出される冷えた缶ジュース。
「士…会ったのか、あの高校生」
現れた士は俺の横に腰掛け、ヤレヤレと首を振った。
「ちょっくら後輩指導をな」
叩く真似をして見せる士に大きく目を見開く。
「戦ったのか!?」
怒りを露にした俺を制止し、士は言う。
「確かにお前の考えも間違っちゃいない。だが、最後に決めるのはあいつ自身だ。戦いを降りるか、覚悟を決めて仮面ライダーになるか」
「俺達がしてやれるのは、決断を見届けること…か」
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