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ビルの屋上。
散らばったセルメダルが蠢き出す。
そこに立つ壮年の男。
男が開けた巨大なジュラルミンケースの中にも大量のセルメダルが入っていた。
『時間はかかりますが、この世界にも良き終末をもたらしましょう』
セルメダルが、人の形を形作っていく。
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『臨時ニュースです。現在、新宿の町に、ミイラのような生物が多数現れ、人を襲っています。政府は自衛隊を出動させ、事態の収束を図っておりますが、市民の皆さんは外出をせず、建物の中に避難してください。繰り返します…』
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ニュースを見たと同時に、俺は直ぐ様自宅を飛び出した。
「ちょ!勇騎!勇騎!?」
姉の声を背にしても揺らがない。
もう、人が襲われるのなんか見たくないんだ。
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ニュースが目にはいったと思ったら、ドアを蹴倒して外に出ていた。
「くそったれが…!」
『おい輝!お前死ににでも行く気か?』
「あ?そんなことこれっぽっちも考えてねぇよ!」
ジュエルを握りしめると、現れるバイク・ライドベンダー。
本来アンク専用というわけではないこのバイクだが、なぜかこのジュエルにはオプションとしてあるようだ。
そいつにまたがり、俺はニュースに映っていた場所を目指し始めた。
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