第一章 公園での出会い;2016年1月3日

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朝; 晴れ view;優衣 午前6時 ”寒い....なんでこんな朝早くから出かけなきゃいけないんだろう…” 茶色いコートを着て、三階のマンションから外へ出た。 コンビニに行って買い物を終わらせると、公園へと向かった。 公園は彼女の、一番落ち着く場所だ。 彼女の両親は、去年事故で他界してからというもの、 家族みんなでよく此処にきて、遊んでいた。 ”あ、もう7時か…” いつも此処にいるとすぐ時間が過ぎてしまう。 今日も40分くらいいたみたい… マンションへ帰ってコンビニで買った、オムライスを食べた。 窓の外を眺めると、雲が少ししかない。 オムライスを食べ終わると、片づけてpcのある場所へ動いた。 彼女はpcで、いろんなことをしている。 それで中一にも関わらずこんないいマンションに住んでいるのだ。 小説を書いて、その本が書籍化されたり。 絵をかいてそれが、世の中に出て人気になったり。 歌を歌って、スポンサーが世の中に出したいと言ってきたり。 様々だ。 そして仕事を終え、pcを閉じるとまたコンビミに向かった。 午後6時 コンビニで買い終えると、また朝のように公園へと向かった。 暗がりに外灯の明かりが灯る。 いつものベンチに座ると、すでに先客がいたようで、 となりに黒いフードを被った男の子が座っていた。 彼はなにも言わなかったからそのまま隣にいた。 10分くらいして彼は私に話しかけてきた。 「あんた何してんの、ずっと此処にいて」 「此処が好きだから」 ”私の大切な場所だから” 「ふーん。そうか俺はずっと独りだから夜はいつも此処にくるんだ。  あんたいつもいるよな…なにしてんの?大丈夫なの?  」 ”彼は、私が何もしてないように見えて心配なのかもしれない。” 「小説とか歌とか。絵とか、やってるよ」 彼は少し驚いたみたいだった。 「あんたいくつ?ニートかと思ってた。」 彼は面白いことを言う。 「13歳だよ(笑)」 「学校は?」 「行ってるけど、体育祭とかは出てないかな。  その時期って一番仕事が来る時期だから、行事ごとあんまり出れないんだ。」 少し彼は複雑な顔をして、私に言った。 「そうなのか…また夜ここで会うか?」 多分寂しいやつだと思ったんだろう。 「わかった。ありがとう」 彼は笑って、午後8時16分の外灯が灯る道を歩いていった。
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