18人が本棚に入れています
本棚に追加
「先生、身体を傷つける事は駄目で何故心は傷つけても良いんですか?心も身体もどっちだって傷つけば痛いし死んじゃうじゃないですか…」
暫し考え込む谷坂だったが沈黙をやめ、稔に問いかける
「亜月、野谷に何かされていたのか?」
稔は首を横に振る
「僕は何もされていない。でも、宮吉津は毎日イジメられていた。」
谷坂は再び沈黙する
「僕はそれでも我慢していたんだ。目の前で毎日、毎日、宮吉津をイジメていてうるさかった」
亜月は子供とは思えない笑みを浮かべた
「でも、今日は我慢できなかった。だから教えてあげたんだ、痛みがどんな物か…」
谷坂は神妙な表情で稔に聞く
「亜月、つまりおまえは“野谷達”からのイジメから宮吉津を助けたと言うことか?」
…?、しばし稔は考えた。
「…結果的にはそうなるけど…、ただ、うるさかったから黙らせただけです。」
最初のコメントを投稿しよう!