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「きっと、気にしているよな。俺があんなことしなければ…」
「…それだけじゃねえだろ」
俺に会いたくないんだよ。
なんて、言えるわけがない。
あんな別れの後に、こんな形で再会してしまうなんて、彼女にしてみれば最悪でしかないよな。
仁野に触れられた時、彼女はしきりに震えていた。
男性恐怖症が拭いきれない証拠だ。
相当苦しんできたに違いない。
「会いたくないよな…」
俺と会うのが怖いはずだ。
当たり前だ。
非道なやり方で自分を傷付けた元カレが、同じ会社で働いているなんて残酷だと思う。
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