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「旦那ァ、これも婚約指輪なんですか!! お安いですよ!!」
様々な店が立ち並ぶ大通りを歩いていると、ふとリーニャが店の前で足を止める。 その店はアクセサリーや雑貨を取り扱っている店で、若い女性がメインターゲットと思わせるような外装をしていた。
「いや、それは普通の指輪だ。 まあ婚約指輪も普通の指輪と言えばそうなんだけど」
「旦那ァ、これ買いましょうよ!! 二つ買えばお揃いですよ!!」
「えー……」
「ほらほらー、旦那とアタシの運命の記念ですよ!! これはもう買うしかありませんよおおお!!!!」
「頼むから少し黙ってくれ周りの目が痛いから!! ほらさっさと行くぞ!!」
楽しそうに声を張るリーニャと俺に向けられる周りの視線から逃げるように、リーニャの手を引いて歩く。 ちくしょう恥ずかしい事この上無いな!!
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