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勢い良く開くカーテンの音を聞き、目を開ける。 するとそこには、ゆったりとした秋服ワンピースに浅くハットを被った、いつもより幾分も大人に見えるリーニャが居た。 見事に尻尾と猫耳も隠れていて、とても獣人には見えないな、これは……
「ど、どうですかね、旦那? 本に載ってたのを真似してみたんですけど……似合ってますかね?」
そう聞いてくるリーニャの声は、少しいつもより緊張しているようにも聞こえた。 ……正直な感想を言って良いよな、こういう時って。
「おう、似合ってるぞ」
「えへへっ……ありがとうございます」
少し恥ずかしそうに笑うリーニャは、その服装と相まって、可愛らしく思ったのは秘密だ。
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