19.最終章~再愛~①

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「私……」 震えるその声は涙声だった。 気づいたら、目尻から一筋の涙がこぼれていた。 「私……楢崎くんのことが……ずっと…」 言葉にできない想いがあることを初めて知った。 彼を想う気持ちが涙と一緒に溢れていく。 「葉瑠……」 しーちゃんは私の肩に触れると、落ち着かせるように優しく撫でた。 先ほどの盛り上がりが嘘というような静けさに包まれる中、 「……俺、葉瑠にずっと隠してきたことがある」 北原くんの声が大きく響いた。
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