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我が名はキング。 齢は七と少し。 まだ若かった頃は違う名で呼ばれていたが何であったかはもう忘れた。 私の母は私を産み生き方を教えてくれた。 だが、冬の寒さを越えられないと悟り私を置いてきぼりにしていった。 ツラくはなかった。 母はちゃんと教えてくれた。 母の命は残りわずかだ。 だが、悲しむな。 お前は運がいい。 だからきっと幸せになれる。 何があっても諦めるな。 母は、いつもそばに寄り添おう。 そう言って、一緒に暖めあって眠りについたはずだった。 目を覚ましたら、母は匂いだけを残し姿を消した。
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