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いつからか『もんにゃん』と呼ばれているあたし。
何ともセンスのないネーミング....
どうせなら『レイチェル』とか『スカーレット』とか『クロエ』みたいなのが良かったのに。
まあ、元々名前なんてなかったからどうでもいっか。
あたしには重要な仕事がある。
それがこの名前の元になったんだって。
毎朝、日の出前にあたしは、とある大きな家の玄関に到着。
中からは人間たちの声が聞こえる。
しばらくすると、その中の1人が玄関を開けてあたしを見る。
「もんにゃん、おはよ」
またもんにゃん....
みんながもんにゃんもんにゃん呼ぶから、つい返事をしてしまいそうになるけど、そこは堪えて無視を決め込むわけ。
「もんにゃん、ごはんだよ」
その中年オヤジがあたし専用の食器にキャットフードを入れて目の前に置くんだけど、このオヤジって何か威圧感があるから、思わず身構えるあたし。
「シャーーーっ!」
逆に威嚇するも....
「そこは『にゃあ』だろ?全くいつになっても愛想がないな」
オヤジは少し寂しそうな顔を見せるけど、あたしにはあたしのプライドがある。
人間と馴れ合うつもりはない。
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