―祝福される関係―

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悩み抜いた末に、婚活を始めたのは一年前で、私は相手に、そのことを隠しはしなかった。 合コン行くって、わざと言った。 それでむこうが、ちょっとは考え直せばいいと思ったわけじゃない。 自分のワガママのせいで、やりたいこと諦めさせるのも、何か違うよな… そんな気がしてて……でも結局、それは相手も同じだった気がする。 念入りに化粧する私の後ろで、寂しそうに、しょんぼり肩を落としてた。 怒ることも、止めることもせずに、ただ黙って。 私の結婚したい気持ち知ってて、自分に、そんな権利ないと思ってたんだろう。 相手に対する思いやりが、ないわけじゃない。 中途半端なことしてる、って、罪悪感もなくはない。 それでも、許される限り、一緒に…… 結果ズルズルと、離れられない関係。
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