幼馴染み

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今、自分がどんなに表情をしているのか…分かりはしないが目の前の奴の困った表情で俺が自分の顔に手を当てた 「…なんだよ、お前にそんな顔されたら断る他ないだろ~」 犬馬のその言葉にハッとさせられて、我に返るように上を向く 「別に……遠慮はしなくていい、彼女だって…お前の好みの可愛い子だったじゃないか」 そうだ、自分のことなんて周りに……俺なんかに左右されないで決めてくれ じゃないと、俺は、自分のことを酷く恨んでしまう 「…なんだよぉ!俺は顔だけで決めないもん!というかさ…今付き合ったら、お前と遊ぶ時間減っちゃうじゃん!!そんなのやだよ!」 子供のように顔を膨らませ、拗ねた表情の犬馬……子供の駄々なそんな幼稚な言葉なのに俺には泣きそうな言葉だ 「……そもそも、もう受験生なんだから遊ぶもクソもないだろう」 平常心を保つのがやっとだ、けれど自分に向けられた言葉は未だ耳に残って離れようとしない 心地良いが…きっと俺の考えていることとは全く違う意味があるのは分かっている 「あっー!そうだった!ぐぬぬ…犬熊、勉強教えて~今回の化学やばいだよ俺……」 「……肉まんで手を打ってやる」 「やったー!じゃあ、コンビニ寄ってお前ん家ね!!」 いつものように笑う犬馬の頭を、優しくも軽く触れ…ゆっくりと撫でればくしゃくしゃと笑って撫で返してくる この関係でいい、それ以上は望まない……だから、ずっとお前の傍にいさせてくれ 幼なじみ end
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