ヤンデレ×臆病

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僕の言葉を聞くなり、目を見開き不思議そうな表情で首を傾げ 「何言ってるだ、湊太」 お互いの鼻があたりそうになるまで、千代田さんという人が近づいてきて 「俺が君の知ってるなんて当然だろ、逆にそんなことあり得ないから」 千代田さんは笑いながら、まるで当たり前のように言うが僕はただただ目の前の知人でもない人にゾッとする 「と言うか、名前以上に俺は君を……湊太を知っているよ」 近づいたまま、細く綺麗な指が僕の頬を撫でる 「学校では、静かであまり友人がいないことそしてお昼ではその数少ない友人と昼ご飯を食べている……帰り道は、いつも野良猫と遊んだりしてて」 目の前の彼の瞳に、僕が映ってるのが分かるほどに 「時々、転んだりしちゃって制服汚して変な理由をお母さんに言って…」 飲み込まれるかのような目線で、心拍数が高まる 「……でも…僕は」 「…ん?どうしたの、湊太?」 「ぼ、僕は君の事なんて知らないよ!?」 「……そんなの当たり前じゃないか、だって俺は通りすがりに君を見て通りすがりに一目惚れしたんだから」 表情は笑っているのに、どことなく何かが無表情でびくりとすれば千代田さんはさっきみたいな普通な表情へと戻り 「まぁ、そんなことどうでもいいんだけどね…」 普通な表情から、今度は無表情のまま僕の首をゆっくりゆっくりと掴み 「じゃあ、これから俺のことを知っていこうね…そして俺はそれ以上に君を知っていくよ……だけど」 いきなり力が強くなり、一瞬首が締まるのが分かりとっさに反応すればスッと離され 「もしも刃向かうのなら、それなりの対応をするよ…俺は褒めるより痛めつけたい派だからさ」 「……っ…」 「これから、よろしくね…湊太」 千代田は先ほどや最初に見せた笑顔よりも、楽しそうな笑みだった ヤンデレ×臆病 end
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