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「つまり、弟くんはお兄さんの毎朝の『あにゃる』アタックにタジタジっと…」
「ぶっ! なにほざいてんですか!? 『あにゃる』!? 伏字使ってくださいよ! あとオブラート大事!! つか! なんでオレがアイツの弟なんですか!!」
オレは、大学の野球部の部室で好物のレモンの蜂蜜漬けを派手に口から噴き出した!
「だって、弟くんより先にお家にいてずっと一緒だったんでしょ? お兄さんにとっては、種族なんてとっくに乗り越えて弟だわよ? あと、『あにゃる』がどこを指すかなんて私一言も発してなから伏せる必要もないのに…やらしい子」
このにゅふふふっと、まるで猫のように目を細めてほほ笑むのは野球部のマドンナ的マネージャー、心理福祉学部二回生の猫柳凪子(ねこやなぎなぎこ)先輩。
凪子先輩は、一言でいうなら『猫バカ』。
体にネコの血が流れてると言って良いくらいの猫中毒者で、実家には10匹以上の猫を飼っているらしい。
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